働き方改革の一環で、政府から副業が推奨されるようになったことも後押しをして、さまざまなサイドジョブに挑戦する方が増えました。
リモートで実施できる仕事が好まれる傾向にあり、そのなかでも“Webライター”は、人気の高い職業といえます。
とはいえ、これから副業を始めようとしている方には、Webライターの詳しい業務内容までは把握していない方も少なくないでしょう。
そこで本記事では、Webライターの概要をくわしく解説します。
業務内容にくわえ、平均年収、始め方も紹介するので、Webライターに関心のある方は、ぜひご覧ください。
もくじ
Webライターとは、どんな職業なのか
Webライターとは、主にWeb上に掲載される記事の執筆を担う職業です。
“文章を書く”という点においては、書籍や雑誌のライターと同様の業務です。
しかし、Webに掲載する特性上、文章力だけではなく、Googleで上位表示されるよう、検索エンジンに配慮した構成力が求められます。
執筆する文章はさまざまで、個人ブログや企業サイトのコラム記事、ネット広告のコピーなど、ジャンルも形式も多岐にわたります。
なお、詳しいWebライターの業務に関しては、次の見出しで紹介しますので、そちらもご覧ください。
Webライターの働き方は多様であり、企業に属する場合だけでなく、フリーランスとして外注を受けて働く方も多いです。
パソコンとネット環境さえあれば、仕事ができるので、副業としても人気があります。
【種類別】Webライターの業務内容
さまざまな記事の執筆をするWebライターですが、請け負う文章の種類によって、いくつかのジャンルに分類されます。
この項では、特に需要の高い4つの業務を紹介します。
SEOライター
SEOライティングとは、インターネットで検索された際に、上位表示されやすいように工夫を凝らした記事を書く仕事です。
SEOとは、「Search Engine Optimization:サーチエンジンオプティマイゼーション」の略称であり、日本語で「検索エンジン最適化」と訳せます。
現代では、誰もが当たり前のように、インターネットで検索を行います。
そのため、自社の商品やサービスを販売する際に、独自のSEO記事が上位表示されれば、多くの人の目に入り、高い宣伝広告効果が得られるのです。
検索エンジンといえど、Yahoo!やBingなど、さまざまな種類がありますが、現在90%以上のシェアをGoogleが占めているため、SEOで対策すべきは、“Google”一つに絞ってよいでしょう。
SEOライティングは、Webライターの業務のなかでも案件が多く、主要の仕事になる傾向があります。
インタビューライター
インタビューライティングは、その名のとおり、記事の対象者(インタビュイー)に取材を行い、文章にまとめる仕事です。
インタビュイーの対象は、企業取材だけでなく、ときには芸能人やスポーツ選手に行う場合もあります。
インタビューライティングは、いかにインタビュイーの魅力を引き出せるかが、業務の肝になります。
ただ、話を聴けばよいというわけではなく、入念なリサーチを行い、記事の骨子を立てるなど、事前準備が欠かせません。
また、魅力的な話を聴きだす際に、ライター(インタビュアー)のコミュニケーションスキルも問われるでしょう。
通常の執筆業務より、多様なスキルが求められるため、やや高めの報酬が設定されているケースも少なくないです。
セールスライター
商品やサービスの販売、利用をユーザーに促すことを目的とした文章を書くのが、セールスライティングの業務です。
購入、利用にくわえて、問い合わせや資料請求、予約を訴求する文章もセールスライティングに含まれます。
セールスライターは、言葉の力だけで読者の心を動かさなければならず、ユーザー心理を深く理解したうえでの文章作成が必要です。
セールスライティングは、企業サイトやランディングページ、ECサイト、メルマガなどあらゆる場面で活用されます。
コピーライター
コピーライターとは、企業やその商品、サービスの魅力を伝える“コピー”を専門につくるライターです。
前項の“セールスライター”と混合されがちですが、作成する文章の目的に違いがあります。
セールスライターは、「ユーザーに行動してもらうための文章」を目的にしていますが、一方、コピーライターは、「ユーザーに商品やサービスを印象づけるための文章」を目的に文章を作成します。
要するに、コピーライターはブランディングを作り出す仕事なのです。
なお、コピーライターの活躍の場は、新聞や雑誌、Webサイトやポスターなど、さまざまです。
ひと目見ただけで印象が残るような言葉が求められるため、言葉選びのセンスや技術、消費者心理の理解が必要です。
Webライターの平均年収
ひと口にWebライターとは言っても、仕事内容はさまざまであり、業務の違いや経験、スキルによっても収入額は変わってきます。
その点を踏まえたうえで、あらゆるデータをもとに、Webライターの平均年収をお伝えします。
まず、正社員として企業に属している場合ですね。
こちらは、マイナビ転職の「2023年版 職種別 モデル年収平均ランキング」をもとにしたデータです。
平均年収673万円、職種別ランキングでは22位に位置し、全職業のなかでも高めの水準となりました。
つぎに、フリーランスの場合ですが、こちらは「フリーランス白書2019」をもとに傾向を見てみましょう。
調査結果は以下のようになっています。
年収 | 全体を占める割合 |
---|---|
200万円未満 | 32.0% |
200万~400万円未満 | 26.9% |
400万~600万円未満 | 21.5% |
600万~800万円未満 | 8.2% |
800万~1,000万円未満 | 5.5% |
1,000万円以上 | 5.9% |
Webライターを始めたばかりでは、高単価の案件の受注がむずかしく、低い収入からのスタートが大半です。
とはいえ、努力や活動次第では、高年収も狙えるため、夢のある職業といえるのではないでしょうか。
Webライターの強み
副業の需要が増すと同時に、人気を集めるWebライターですが、この職業の強みや魅力はどういった点にあるのでしょうか?
ここでは、Webライターの強みを3つ、紹介します。
初期費用が安い
Webライターを始めるにあたって、初期費用があまりかからない点が強みの一つです。
というのも、Webライターはパソコンとネット環境さえあれば、今からでも仕事が始められるのです。
また、“Word”や“Googleドキュメント”など、手軽に使える文章作成ソフトがあれば、業務上問題はないでしょう。
パソコンとネット環境も、高性能である必要はなく、もしそれらが手元に無かったとしても、比較的安価の物で揃えられれば大丈夫です。
初期費用が安く、手を付けやすい職業であることは、副業として人気を集める理由の一つでしょう。
場所や時間を選ばず仕事ができる
Webライターの強みとして、場所や時間に縛られない点も欠かせません。
極論、Webライターはパソコンで文章が書ければよいので、自宅、カフェ、公園のベンチでも仕事ができます。
近年、フリーWi-Fiを設置する飲食店が増えてきたので、なおのこと、場所を選ばなくなりつつあります。
企業に属する場合を除き、Webライターの仕事は、完成した文章を期日内に提出できればよく、そのため、早朝、日中、深夜と、いつでも都合の良い時間に仕事が進められます。
企業に属していたとしても、リモートワークやフルフレックス制度を導入している会社が少なくないため、ほかの職業よりも働き方の自由度は高いです。
憧れのノマドワーカーも容易に叶えられますよ!
収入アップを狙える
Webライターは、努力次第で収入アップが狙えます。
とはいえ、誰でも始めやすい特徴をもつWebライターの収入は、かなり低い額からスタートするケースが大半です。
始めは“文字単価0.5円”なんて案件も珍しくないでしょう。
実績がないうちは、なかなか高単価案件は受注しにくいものですが、実績や実力がついてくるにつれて、収入額は上がりやすくなります。
月100万円稼ぐWebライターもいるので、努力のし甲斐はあると思います。
努力が成果につながりやすいのは、Webライターの強みの一つです。
Webライターを始める際の注意点
これまで、Webライターの強みについて解説しましたが、当然、デメリットとなる側面があることには、留意が必要です。
まず、第一に業務の単価が低いこと。
これまでに何度かお伝えしましたが、やはり、実績や実力がともなうまでは、低単価になりがちです。
文字数1円以下の案件を受けるくらいなら、時給1,000円のアルバイトをしているほうが稼げるのは、間違いありません。
第二に、差別化が難しい点です。
近年、Webライターの人口は急激に増えています。
人口が多くなるほど、仕事の受注は難しくなるため、ほかのWebライターとの差をつける“差別化ポイント”が欲しいところです。
高品質な文章であったり、特定のジャンルに特化したりなど、自身の強みを見つけて、アピールしていきましょう。
Webライターとして大きく稼ぐなら、始めは低単価案件で実績を積みつつ、徐々に高単価案件を獲得できるよう、努力と工夫が求められます。
Webライターになる方法
Webライターになる際に、資格は必要ありません。
パソコンとインターネット環境さえあれば、今すぐにでも始められます。
とはいえ、SEOであったり、基本的なライティングスキルは事前に学んでおく必要があります。
そこで、Webライターになる際には、以下の4ステップを行いましょう。
Webライターを始めるロードマップ
- 必要な物を用意する(パソコン・インターネット環境)
- 勉強をする(SEO・ライティング)
- クラウドソーシングサイトに登録する(クラウドワークス・ランサーズ)
- 案件に応募する
- 仕事を受注し、記事を執筆する
勉強に関しては、YouTube動画や書籍を見ておけば、十分です。
高額商材を買う必要はありません。
これらを愚直に行えば、必ずWebライターとしての初案件を獲得できるはずですので、ぜひ頑張ってみてください!
まとめ
今回は“Webライターの概要”について、以下のように解説しました。
本記事の内容
- Webライターとは?
- Webライターの業務内容【種類別】
- Webライターの平均年収
- Webライターの強み
- Webライターを始める際の注意点
- Webライターになる方法
Webライターは、パソコンとインターネット環境さえあれば、誰でも始められる職業です。
副業が推奨されるようになってから、特に注目を集めている人気の職業といえるでしょう。
Webライターの人口が増えつつあるため、稼ぐ難易度は上がりつつありますが、それでも努力次第で収入アップが狙える点は変わらず、魅力的なポイントです。
また、ひと口にWebライターとはいっても、SEOライティングやインタビューライティングなど、業務内容は多岐にわたるので、ご自身に合った働き方を模索できます。
文章が好きな方はもちろんですが、「なにか副業をやりたいけど、職業を決めかねている」とお悩みの方は、一度、Webライターに挑戦してみてはいかがでしょうか?
かこい家officeでは、インハウスライターとして実績を積んでいる筆者が、Webライターに役立つ情報を更新しております。
ご興味のある方は、ぜひ、ほかの記事もご覧ください。